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第5号 【染織講座@ 家庭でできる繭からの糸挽き】  講師:藤井悦子先生 
用意するもの

 繭・・・ 今回は15個ぐらい
 鍋・・・ 2つ
 ボール・・・ 1つ
 ザル(ふたがついてると良い)・・・ 1つ
 温度計 
 針金(挽き出した糸を合わせるときに使います。)
 糸枠・・・ 1個

コンロが2つあれば手際よくできます。

家にある設備で充分できるんですよ。簡単カンタン!
使用した繭

@まずお湯を2種類用意します。

60℃と90℃のお湯を鍋にひとつずつ。

なぜ温度違いのお湯を用意するかというと、繭への浸透圧を考慮しての為。徐々に水分を含ませるためなのです。
温度を確認。
A繭を煮ます。

まず60℃の鍋で20秒間。繭を投げ込んだら蓋をして全体にお湯が行き渡るように。

次に90℃の鍋で20秒間。素早い作業が肝要!
できれば蓋のついたザルならチャッチャと鍋への入れ替えができて便利だけどなかなか無いですよねぇ。

そして再び60℃の鍋に移し換えて20秒間煮てから90℃の鍋に移し変え、コンロに火を付けて繭を煮ます。このときも蓋をするのを忘れずに。
サッと投げ込んだら・・・ 素早くフタをする!


B指で触って柔らかさを確認して、調度良くなったら火を止めて糸口を引き出します。

このとき硬すぎても柔らかすぎてもダメ!きも〜ち柔らかいかな?ぐらいで。
例えていうなら…何だろう?マシュマロと卓球のボールの中間ぐらい??

ザルで転がす!


糸口の出し方は、繭を転がすようにザルですくって見つけます。見つかった繭はボールに引き上げて一休憩。次の出番を待ちます。

左は糸口の見つかった繭たちです。
糸はボールの縁にかけて分からなくならないようにしておきましょう。

なかなか糸口の見つからない繭は指でカリカリ引っかいて糸をだします。



糸口を見つける時にくず状の糸が出ます。

これが副蚕糸で、きびそ糸になります。

C糸口の見つかった繭を鍋に戻して再び点火し、繭を煮ながら糸を挽きだします。

火の加減は繭の柔らかさをみて調節して下さい。

あまり火を強くすると繭が柔らかくなりすぎて鍋の底に沈んでしまいますから要注意です!

鍋に浮かんだ繭がクルクル回って糸が出てきます。
7〜8個の繭を組み合わせて1本の糸にします。

合わせるには角のある針金に引っ掛けます。撚らなくても糸に含まれるセリシンという、粘着性のある物質により自然と1本にまとまります。


今回は自在マイワの羽の部分を使用しましたが、針金を自分で加工しても使えますよ。

繭が薄くなって糸がなくなってきたら新しい繭に代えます。

新しい糸を巻き途中の糸にくっつけると自然と一体化します。スバラシイ!
段々繭の中身が透けて見えてきます。 サナギが入っています。


今回設置した糸挽きの装置。奥で糸枠に巻いていきます。

真ん中に見えるのは自在まいわです。


光沢があって美しい糸になりました。

こんなに細いのにすごく丈夫で、強く引っ張っても切れませんでした。
15個の繭からこれだけの糸が挽き出せました。

パリッとして張りのある触り心地です。
完成!お蚕さん15匹分の命が生まれ変わりました。 輪ゴムと比較。細いんです!
感想

自分で糸を作る、というとなんだか難しそうだな〜と思ってたんですがやってみると料理してるのと同じ感覚でとても楽しかったです。

ただ、柔らかさや糸の太さの調節はさすがに熟練の技、というか勘が必要みたいですね。自分でやってもそれなりに物にはなるんですが、やっぱプロの手にかかると美しさが違うなぁ〜と当たり前だけど実感しました。

これだけ手間をかけた糸から織られた布を身に付けられたら、きっと内面まで変わるんだろうなぁ、とまだ見ぬ自分の姿に思いを馳せながら現実の自分を反省しつつ、今回の講座を締めくくらせていただきます。

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